横浜市でのリチウムイオン電池の新しい捨て方とは?令和7年12月から

私たちの生活に欠かせないスマートフォンや携帯ゲーム機、モバイルバッテリーやコードレスタイプの掃除機。その多くに搭載されているのが「リチウムイオン電池(小型充電式電池)」です。軽量で高エネルギー密度を誇り、繰り返し充電できるこの電池は、1990年代に登場して以来、モバイル機器や再生可能エネルギーの普及を支える存在となっています。

しかし近年、こうしたリチウムイオン電池を使用した小型家電製品が、収集や処理の過程で発火・爆発し、火災事故につながる事例が全国的に増えています。横浜市内でも、収集車や廃棄物処理施設での火災が複数発生しており、重大な安全課題となっています。この状況を受け、横浜市は令和7年12月1日から「リチウムイオン電池を含む電池類の分別収集」を開始することを発表しました。

この記事では、横浜市でのリチウムイオン電池の新しい処分方法について詳しく解説します。

この記事を読んでわかること

  • 横浜市の収集に出せるもの・収集できないもの
  • 安全な絶縁処理の方法

新ルールを正しく理解し、火災事故を防ぐためにもぜひ最後までご覧ください。

令和7年12月1日からのごみの出し方が変わります。

これまでリチウムイオン電池(小型充電式電池)は、集積場所へ出すことはできず、JBRC回収協力店に設置された「小型充電式電池リサイクルボックス」にて回収されていました。しかし、膨張や破損したもの、リサイクルマークがないもの、不明メーカーのものは回収対象外となり、処分に困るケースが多くありました。

令和7年12月1日から、現在「乾電池」として収集しているものに加え、モバイルバッテリーや電動自転車のバッテリーなどのリチウムイオン電池、さらにボタン電池を含めた新しい区分「電池類」として収集が始まります。

「電池類」の出し方

週2回「燃やすごみ」の収集日に「電池類」として一つの袋に入れて出しましょう。ハンディファンや携帯ゲーム機など、バッテリーの取り外せないものは別の袋に入れてください。

公共施設や販売店に設置のある「小型充電式電池リサイクルボックス」を利用した処分は今後も可能です。(近くの回収協力店検索サイト

収集対象となるもの

  • 小型充電式電池(繰り返して利用できるモバイルバッテリーやワイヤレスイヤホンなど)
  • ニカド電池
  • ニッケル水素電池
  • 乾電池
  • ボタン電池
  • コイン電池

  • ワイヤレスイヤホン
  • タブレット
  • モバイルバッテリー
  • 電子タバコ
  • ゲームコントローラー
  • 携帯電話
  • 電気シェーバー
  • 電動歯ブラシ
  • デジカメ
  • ハンディクリーナー
  • 電子辞書
  • 掃除ロボット

収集対象外となるもの

横浜市で収集対象外となる電池類は、資源循環局事務所まで持ち込みましょう。
回収日時:9:00~16:00(※日・祝日を除く)

  • 破損・膨張したバッテリー
  • ポータブル電源
  • 自動車用・オートバイ用のバッテリー

粗大ごみに分類されるもの

一番長い辺が金属製品で30cm以上のもの金属製品以外(プラスチック商品、木製品など)で50cm以上の製品は、「電池類」ではなく「粗大ごみ」に分類されます。
そのため、有料かつ事前申込制で処分する必要があります。

粗大ごみの処分手順

横浜市では、収集または自己搬入場所への直接持ち込みで粗大ごみを処分することができます。

①申し込み

粗大ごみは、収集か横浜市内4か所にある自己搬入ヤードへの自己搬入で処分することができます。申込方法はいずれもLINE、チャット、インターネットとなります。一部インターネットからの申し込みができない品目があるため、その場合は電話(045-330-3953)に申込してください。

施設名住所受付時間
鶴見資源化センター横浜市鶴見区末広町1-15-19:00~12:00、13:00~16:00
※日・年末年始を除く
長坂谷ストックヤード横浜市緑区寺山町745-45
神明台ストックヤード横浜市泉区池の谷3949-1
栄ストックヤード栄区上郷町1570-1

②支払い

申込時に案内のあった手数料を粗大ごみ処理券を購入して納付しましょう。
インターネット・チャットから収集を申し込んだ場合のみ、電子決済が手数料払いとして使用できます。

③貼りつけ

・粗大ごみ処理券の場合

購入した粗大ごみ収集シールに名前、イニシャル、記号を記入して、見やすい場所に収集シールを貼りつけましょう。

・電子決済(クレジットカード、PayPay)の場合

受付番号6桁を任意の用紙(縦横10cm以上)に記入し排出するごみの見やすい所に貼りつけましょう。

④ごみの排出

収集の場合は、収集日当日朝8時までに確認場所へ出しましょう。持込の場合は、申し込み日時、搬入施設へ直接持ち込みましょう。

絶縁処理の方法

絶縁処理を行う場合は、可能な限り電池を使い切ってから端子部分をテープなどで覆い絶縁処理を行いましょう。

絶縁処理の方法

リチウムイオン電池等を捨てる際は、端子などの通電部分を必ず絶縁処理しましょう。

セロテープ、ビニールテープやガムテープ、絶縁テープなどで端子部分をしっかりと覆い、露出しないようにしてください。
また、紙製テープは収集時にはがれやすいため、使用をさけるとよいでしょう。

横浜市のリチウムイオン電池の捨て方に関するよくある質問

令和7年12月から何が変わるの?

これまで「乾電池」だけだった収集対象に、モバイルバッテリーや電動自転車のバッテリーなどのリチウムイオン電池、ボタン電池が加わり、新しい区分「電池類」として収集されます。週2回の「燃やすごみの日」に、透明または半透明の袋にまとめて出してください。

リチウムイオン電池を捨てるときの注意点は?

①端子部分をテープなどで絶縁処理する
②可能な限り電池を使い切る
③透明又は半透明の袋にまとめる
④バッテリーを取り外せない小型家電は別の袋で出す

横浜市のリチウムイオン電池の捨て方のまとめ

ここまで本記事では、神奈川県横浜市におけるリチウムイオン電池の捨て方についてまとめました。
モバイルバッテリーやワイヤレスイヤホン、コードレス掃除機などリチウムイオン電池を搭載した製品は便利ですが、圧力や強い衝撃で発火や発煙する恐れがあります。他のごみに混ぜて排出されると、収集車や焼却施設での火災・爆発事故の原因となり、施設停止や収集停止などの影響に繋がります。

  • リチウムイオン電池を含めた電池類は12月より「電池類」として処分可能
  • 従来通り、小型充電式電池リサイクルボックスでも処分可能
  • 大きさにより「粗大ごみ」に分類される場合がある

また、横浜市の事業者の方や大量にリチウムイオン電池製品を含む不用品処分を検討している方は一度『不用品回収総合相談窓口』へ相談してみませんか?
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この記事を書いた人

長野
長野ライター
廃棄物処理業界に携わって20年以上。これまでに3,000件を超える現場対応・相談実績を持つ。
不用品回収・粗大ごみ・産業廃棄物処理に精通し、現場対応から法令まで幅広く理解しており、現在は、各種許可を保有する信頼性の高い業者を紹介するマッチングサイト「不用品回収総合相談窓口」の代表として活動。適正な回収サービスの普及と、業界の健全化を目指して運営を行っている。

ライターとしては、これまで不用品回収・産業廃棄物・粗大ごみ関連の専門記事を100本以上執筆。実務経験をもとに、正確かつ実用性の高い情報発信を心がけている。