モバイルバッテリーや充電式電池の捨て方は?自治体回収の最新情報まとめ

「使わなくなったモバイルバッテリー、これって何ごみ?」
「膨らんだ充電池はどう処分するの?」

スマートフォンやモバイルバッテリー、ワイヤレスイヤホン、加熱式たばこなど、身近な製品にはリチウムイオン電池をはじめとした小型充電式電池が多く使用されています。
しかし、これらの電池を普通ごみとして処分してしまうと、破損や衝撃によって発火し、ごみ収集車やごみ処理施設で事故につながる危険があります。

実際に近年では、モバイルバッテリーや小型充電式電池が原因とみられる火災が全国的に増加しています。

循環型社会の形成に向け、3R(リデュース・リユース・リサイクル)を総合的に推進するための法律「資源有効利用促進法」では、小型充電式電池(二次電池)の製造事業者・輸入販売事業者に対し自主回収・再資源化が義務付けられています。

また、令和8年4月にはモバイルバッテリー・スマートフォン・加熱式たばこの3品目も新たに回収対象へ追加されました。さらに令和7年5月には、環境省から全国の市区町村へ向けてリチウムイオン電池の分別回収を徹底するよう促す通知も出されています。

こうした背景から、令和8年4月にかけて多くの自治体で回収ルールの見直しが進み、専用ボックスや窓口回収、リサイクルステーションでの回収を始める自治体も増えてきました。

一方で、「結局どう捨てればいいのかわからない」「自治体によってルールが違って難しい」という声も多く、不用品回収総合相談窓口にも多くのお問い合わせをいただいています。

本記事では、モバイルバッテリーや小型充電式電池の基本的な処分方法、処分時の注意点、絶縁処理の方法についてわかりやすく解説します。

また、記事後半では地域ごとの小型充電式電池・モバイルバッテリーなど電池類の処分方法をまとめたコラムページも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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なぜ回収ルールが変わっているの?

小型充電式電池ってなに?

小型充電式電池(小型二次電池)とは、充電して繰り返し使用できる電池のことで身の回りにあるコードレス機器やモバイル機器など多くの製品に使用されています。

代表的なものとして、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニカド電池の種類があり主に以下のような製品に使用されています。

  • デジタルカメラ・ビデオカメラ
  • コードレス掃除機
  • ハンディファン
  • ノートパソコン・タブレット・スマートフォン
  • モバイルバッテリー
  • 携帯ゲーム機・コントローラー
  • 電動ひげそり
  • 電動自転車・電動工具
  • 加熱式たばこ

小型充電式電池による発火リスク

小型充電式電池の中でも、とくにリチウムイオン電池は内部に可燃性の電解液を含んでいるため、取り扱いを誤ると発火につながる危険があります。

落下による衝撃や圧迫、高温環境での使用、過充電・過放電などが原因で内部ショートを起こし、発煙・発火するケースもあります。

また以下のような症状が見られる場合は、使用を中止し早めに適切な方法での処分しましょう。

  • 異音・異臭がする
  • 本体が膨張・変形している
  • 充電の減りが極端に早い
  • 満充電にならない

実際に起きた火災事故について

消防庁が公表したデータによると、令和7年にはリチウムイオン電池が原因とみられる火災が年間約1,300件発生しており、その中でもモバイルバッテリーによる事故が多いとされています。

こうしたニュースを受け、「自分が持っている充電池は大丈夫だろうか」と不安になる方も増えています。
一方で「捨て方が分からない」「1個だけなら普通ごみに混ぜても大丈夫そう」と分別ルールを確認せずに処分してしまうケースも少なくありません。

しかし、誤った方法で廃棄された電池類は、ごみ収集や処理の過程で発火し、重大事故につながる恐れがあります。

実際に茨城県守谷市では、電池類を原因とみられる火災によって不燃ごみ処理施設が被災し、不燃ごみの受け入れ停止にまで発展しました。復旧には1年以上の期間と約40億円もの費用がかかるなど、大きな被害が発生しています。

このような事故は、収集作業員の安全に関わるだけでなく、地域のごみ処理体制や私たちの生活にも大きな影響を及ぼします。

小型充電式電池は回収・再資源化される

小型充電式電池については、「資源有効利用促進法(資源の有効な利用の促進に関する法律)」により、製造メーカーや輸入販売事業者に対して自主回収・再資源化が義務付けられています。

これらの電池には、ニッケルやコバルトなどの希少金属が含まれているため、不要になった際は適切にリサイクルへ出すことが大切です。

なお、リサイクル対象の充電池にはリサイクルマークが表示されています。

小型充電式電池・モバイルバッテリーの基本的な捨て方

小型充電式電池やモバイルバッテリーは、状態や種類によって処分方法が異なります。
まずは、一般的な処分方法について確認していきましょう。

◇JBRC協力店へ持ち込む

小型充電式電池は、製品から取り外し可能な場合、JBRC協力店(ホームセンターや家電量販店、公共施設など)に設置された回収ボックスへ持ち込むことができます。

JBRC協力店で回収できる条件

以下の条件を満たす小型充電式電池が対象となります。

  1. リサイクルマークがあること
  2. JBRC会員企業製品であること(会員企業製品でないものやメーカーが不明なものは対象外)
  3. 電池の種類が明確であること
  4. 破損・水濡れ・膨張などの異常がないこと
  5. 外装がないラミネートタイプの電池ではないこと

協力店の探し方

JBRCホームページでは、お住まいの地域に対応した協力店を検索できます。

◇メーカーや販売店へ依頼する

リサイクルマークがないなどの理由でJBRC協力店での処分ができない小型充電式電池は、処分方法についてメーカーや販売店へ相談しましょう。

◇住んでいる地域の自治体の情報を確認する

多くの自治体では、小型充電式電池・モバイルバッテリーなどの回収制度が開始されています。
地域によっては、膨張・変形したものでもごみステーションへ排出できる場合があります。一方で、異常のある電池類については、事前電話受付のうえ窓口へ持ち込む必要がある自治体もあります。

例えば横浜市では、令和7年12月より「乾電池」の日にモバイルバッテリーやボタン電池類を新たに加えて「電池類」として週に2回出せるようにごみの出し方が変更になりました。

参考記事

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以下では、全国の小型充電式電池やモバイルバッテリーの処分方法を地域別コラムとしてまとめています。ルールは自治体ごとに異なりますのでお住まいの地域の情報をしっかり確認しましょう。

◇都道府県ごとの小型充電式電池の処分方法まとめ

◇絶縁処理とは?やり方もご紹介

小型充電式電池やモバイルバッテリーを処分する際は、絶縁処理を行いましょう。
これは他の金属端子と触れてショートを起こし発火・発煙などに繋がることを防止するために必要な処理です。

絶縁処理に必要なもの

絶縁処理には、電気を通しにくい素材のビニールテープや絶縁テープが適していますがセロハンテープでも代用が可能です。
※自治体により絶縁処理の方法の指定がある際は、そちらに従ってください。

絶縁処理の手順

電池をできるだけ使い切った状態で、絶縁テープなどで金属端子部分・ケーブル差込部分を完全に覆い、露出しないようにしましょう。

◇企業や店舗など事業者から出た小型充電式電池の捨て方

ここまでご紹介した方法で小型充電式電池・モバイルバッテリーを廃棄できるのは、家庭で使用していたものに限ります。

事業(会社やお店、学校や工場など)から出る廃棄物は「事業系廃棄物」に分類されるため、家庭ごみ集積所や回収ボックスへ出すことはできず、排出事業者が責任を持ち自ら適正処理を行うか、許可を持つ業者へ委託するなど適正に処理しなければいけないと法律で定められています。

「セルフオーダーのタブレットのバッテリーが膨張しており、処分したい」
「熱中症防止に使用していた空調服を処分したい」
「売れ残ったモバイルバッテリーが大量にあり処分したい」
など困っているが、自治体で処分できないならどうやって捨てればいいの?とどのように処分すればよいのか悩む事業者の方もいらっしゃるかもしれません。

そんな方には、業者マッチングサイトのご利用がおすすめです。

不用品回収総合相談窓口のキャプチャ

例えば当サイト『不用品回収総合相談窓口』では、”不用品処分と買取を同時に頼める業者”や”移転作業を得意とする業者”などお客様の条件に合った業者を検索・比較できます。
自分で自治体掲載の許可業者リストから1社ずつ確認するよりも、手間をかけずに信頼できる業者選びを行うことができます。

「大量に処分したい電池類がある」「膨らんでいるバッテリーがある」「古くてメーカーや品番が分からない」「小型充電式電池とまとめて他の不用品も廃棄したい」などありましたら、お電話又はお問合せフォームよりお気軽にお問合せください。

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小型充電式電池・モバイルバッテリー処分のよくある質問

JBRCとは?

資源有効利用促進法に基づいて、小型充電式電池の回収・リサイクルを推進している一般社団法人です。家電量販店やホームセンターなどに設置している回収ボックスにて回収を行っています。

ヤマダデンキではモバイルバッテリーの回収を行っていますか?

はい。
店舗によりますが、ヤマダデンキではモバイルバッテリーの回収を行っています。
不要になったモバイルバッテリーを直接店舗に持ち込み店舗スタッフへ直接渡してください。対応状況は店舗によって異なるため、事前に問い合わせるか、JBRC協力店であるかを確認しましょう。

ノジマではモバイルバッテリーや電池類の回収を行っていますか?

はい。
ノジマの店舗では、モバイルバッテリーや使用済乾電池、小型充電式電池などの無料回収を行っています。
店舗に電池回収ボックスが設置されている場合はボックスへ、もしくは店舗スタッフまでお声がけのうえ処分してください。また、ノジマモバイル会員限定で乾電池・ボタン電池の購入時に下取りサービスも行っています。

ケーズデンキは店舗で小型充電式電池・モバイルバッテリーを回収していますか?

はい、しています。
ケーズデンキでは、全店JBRC回収協力店となっているため使用済の小型充電式電池を無償で回収しています。(令和8年5月時点)
JBRC回収対象外となる電池類は、ケーズデンキでは回収していませんので、持ち込みの際は膨張や破損のないモバイルバッテリーであることを確認しましょう。

回収ボックスに入らない電池はどうすればよいですか?

各自治体により回収ボックスに入れられる電池類の大きさが決まっており、投入口に入らないものは無理に入れずに他の方法で処分することが望ましいです。
回収ボックスに入らない電池類は自治体によっては粗大ごみ扱いとなる場合があります。

ヨドバシカメラの店舗でモバイルバッテリーの処分はできますか?

はい、可能です。
令和8年5月時点でヨドバシカメラ各店舗では、リチウムイオン電池/ニカド電池/ニッケル水素電池/乾電池/コイン電池/ボタン電池の回収を行っています。
PSEマーク・リサイクルマークがないもの、膨張したリチウムイオン電池の回収も行っていますので、膨らんでいるモバイルバッテリーの処分方法に困っている方は持ち込んで処分しましょう。

また、破損・液漏れがある電池、ポータブル電源、加熱式たばこなどは回収対象外です。

まとめ

モバイルバッテリーや小型充電式電池は、私たちの生活に欠かせない便利な製品である一方、誤った方法で処分すると火災や事故につながる危険があります。

そのため現在は、全国の自治体で分別回収やリサイクル回収の強化が進められています。処分する際は、お住まいの地域の最新ルールをしっかりと確認することが重要です。

また、事業活動で使用していた小型充電式電池や膨張しているモバイルバッテリー、大量の電池類など処分方法に迷う場合は、無理に処分せずお気軽に『不用品回収総合相談窓口』までご相談ください。

さらに、プラスチック資源についても各自治体で分別ルールの見直しが進んでいます。
プラスチックの捨て方については、以下のコラム記事も是非参考にしてください。

この記事を書いた人

長野
長野ライター
廃棄物処理業界に携わって20年以上。これまでに3,000件を超える現場対応・相談実績を持つ。
不用品回収・粗大ごみ・産業廃棄物処理に精通し、現場対応から法令まで幅広く理解しており、現在は、各種許可を保有する信頼性の高い業者を紹介するマッチングサイト「不用品回収総合相談窓口」の代表として活動。適正な回収サービスの普及と、業界の健全化を目指して運営を行っている。

ライターとしては、これまで不用品回収・産業廃棄物・粗大ごみ関連の専門記事を100本以上執筆。実務経験をもとに、正確かつ実用性の高い情報発信を心がけている。